特別回「日本代表になれなかった日、僕は何を思ったか」

Dear Wonderful Footgolf
Dear Wonderful Footgolf SPECIAL EDITION

日本代表になれなかった日、
僕は何を思ったか

文 / TKmasa(大阪フットゴルフ協会)

2026年メキシコ・アカプルコ。
FIFGフットゴルフワールドチャンピオンシップ(第5回W杯)。

僕はそこにいない。

日本代表として名前が呼ばれることはなかった。

もちろん悔しい。

「出たかったか?」と聞かれれば、答えは決まっている。

出たかった。

ただ、不思議と落ち込んではいない。

むしろ今は、その反動を国内でぶつけたいと思っている。

なぜそう思えるのか。

少しだけ、自分のフットゴルフ人生を振り返ってみたい。

すべては一本のテレビ映像から始まった

僕がジャパンオープン(現在のジャパンツアー)へ参加したのは2018シーズンだった。

きっかけは、その前年。

2017年、テレビ朝日系列「報道ステーション」。

軽井沢で行われていたフットゴルフのメジャー大会が紹介されていた。

そこで初めて知った。

フットゴルフには、日本代表がいる。

実はその少し前、友人に誘われ兵庫県三田市のゴルフ場で一度だけフットゴルフを経験していた。

その時は完全にレジャースポーツだった。

楽しい。 面白い。

でも、それ以上ではなかった。

テレビで見た世界は違った。

日の丸を背負い、世界と戦う選手たちがいた。

「こんな世界があるんだ。」

あの日の映像は今でも覚えている。

フットゴルフ2回目の挑戦

2018シーズン。

モロッコ・マラケシュで開催される第3回ワールドカップ。

その代表選考シーズンだと知った僕は、3月のジャパンオープンへ参加した。

フットゴルフ経験は、まだ2回目。

今思えば無謀だった。

でも妙な自信だけはあった。

結果は散々だった。

まったく通用しなかった。

ただ、人生はそこで変わった。

負けて終わったわけじゃない。

むしろ始まってしまった。

どうすれば勝てるのか。

どうすれば代表になれるのか。

どうすれば世界へ行けるのか。

毎日そんなことばかり考えていた。

関西のフットゴルフクラブへ入り、情報を集め、環境を作った。

シーズン終盤にはツアーファイナルにも出場できた。

それでも代表には届かなかった。

画像説明
2018シーズンのジャパンオープンの集合写真。

初めて日の丸に手が届いた年

2019シーズン。

今度はオーストラリア開催のアジアカップ代表選考だった。

ありがたいことに活動を支援してくださるスポンサー企業とも出会えた。

競技に向き合う環境が整った。

少しずつ結果も出始めた。

8月、初優勝。

10月、2勝目。

そして――。

アジアカップ日本代表10名のうちの1人になった。

2018年、何もできなかった自分が。

たった1年で憧れの場所へ立っていた。

画像説明
オーストラリアで行われたフットゴルフアジアカップの日本代表

止まった世界、止まった夢

次の目標は2020年、日本開催予定だったフットゴルフワールドカップだった。

自国開催。

これ以上ない舞台だった。

しかし、新型コロナウイルスによって延期。

そして中止。

世界中のスポーツが止まった時代。

僕たちの夢も、一度止まった。

世界の舞台、そして心残り

2023年。

アメリカ・オーランドで第4回ワールドカップ開催。

日本から約40名が代表として参加した。

僕もその一員になることができた。

ようやく立てたワールドカップ。

でも結果は思うようにはいかなかった。

コンディション不足。

もっとできた。

そんな気持ちだけが残った。

嬉しさと悔しさが同居した大会だった。

画像説明
個人戦は予選敗退。団体戦も一度も蹴ることはなくキャディとして参加。

2025年の決断

その後、左足の怪我が続いた。

膝。 内転筋。 大腿前部。

治っては痛み、戻っては離脱した。

スポンサー契約も終了し、活動継続そのものを考える時期もあった。

コンディション。 活動資金。 レギュレーション。

いろいろなものが重なった。

そして2025シーズン。

今年は、パワーを貯める年にしよう。

この決断をした時点で、2026ワールドカップ出場確率が下がることは分かっていた。

だから後悔はない。

本当にない。

でも――。

やっぱり、出たかった。

それでも前を向く理由

2026年1月。

ツアーへ復帰した。

もう一度結果を出し、5月末のワールドカップを目指した。

でも届かなかった。

メキシコ・アカプルコ。

僕は行けない。

それが現実だった。

でも不思議と下は向いていない。

今はこの悔しさを国内でぶつけたいと思っている。

そして、まだ決まっていない次のワールドカップへ。

次こそ、世界で結果を残したい。

メキシコで戦う日本代表へ。

どうか世界を驚かせてきてほしい。

そしてまた誰かが思うかもしれない。

「こんな世界があるんだ。」

かつての僕みたいに。

Dear Wonderful Footgolf

憧れは終わらない。
次の物語は、もう始まっている。

TKmasa

TKmasa

大阪フットゴルフ協会(OFGA)所属。 2018年より競技を開始。日本代表経験あり。
競技者として活動する一方で、関西地域での普及活動や大会運営にも携わる。
発信することで自分にプレッシャーをかけてます。

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